インプラント歯科論文抄読会 「大阪府豊中市岡町の歯医者・日本口腔インプラント学会専修医・国際インプラント学会指導医・歯科審美学会認定医・まつもと歯科」

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インプラント歯科論文抄読会 「大阪府豊中市岡町の歯医者・日本口腔インプラント学会専修医・国際インプラント学会指導医・歯科審美学会認定医・まつもと歯科」

豊中市岡町のまつもと歯科院長 松本卓也です。

今月もインプラントに関する臨床論文を抄読いたしましたので掲載いたします。

 

カンチレバーインプラント支持固定補綴装置の臨床的およびX線写真結果。 10年以上の追跡調査を伴う後ろ向きコホート研究 Title:Clinical and radiographic outcomes of implant-supported fixed dental prostheses with cantilever extension. A retrospective cohort study with a follow-up of at least 10 years Author:Eric Schmid, Michele Morandini,Andrea Roccuzzo,Christoph A. Ramseier,Anton Sculean,Giovanni E. Salvi Journal:Clin Oral Impl Res. 2020;31:1243–125

 

PURPOSE

10年以機能した後のカンチレバーインプラント支持固定補綴装置(FDPC)の臨床的およびX線写真の結果を調査した。

MATERIALS AND METHODS

・1999年11月から2009年3月の間にスイスのベルン大学歯周病学部で治療された部分的な無歯顎患者を追跡検査した。

・適応および非適応患者

18歳以上、全身の健康状態または管理された病状である、健康なまたは治療された歯周病の患者、SPT患者、歯ぎしりなどの悪習癖のない患者、抜歯後3〜6か月の経過、治癒後に犬歯より後方領域にインプラント埋入 、サンドブラストおよびSLA表面のスクリューインプラント(Straumann)径3.3、4.1、または4.8 mm、長さは8、10、または12 mm、補綴物はMB、チタンアバットメント、セメント固定(3M™ESPEKetac™Cem、ゼーフェルト、ドイツ)またはスクリュー固定、小臼歯単位(6〜7 mm)のカンチレバーエクステンション、カンチレバー部位でのガイドはさせない、抜歯即時インプラント埋入は含まない

・検診時の臨床検査

病歴の変化、軟組織検査、ペリオ、カリエスおよびエンドの状態の評価、咬合および顎関節の評価、根尖周囲のレントゲン写真、PPDとBoP(4点法)

・X線検査

BICの値からTissueレベルインプラントの機械研磨分のstandard implantで 2.8 mm、standard plus implantで1.8 mm差し引きする。

・インプラント周囲炎の評価

インプラント周囲粘膜炎は、最初の骨リモデリングに起因する歯槽頂骨レベルの変化を超える骨量減少がない、BoP、排膿があること、インプラント周囲炎はBoP、排膿、プロービング値の増加、および初期の骨リモデリングに起因する歯槽頂骨レベルの変化を超える骨量減少があるものと定義した。

RESULTS

・平均年齢72.2±7.2歳の26人の患者(男性12人と女性14人)、3人の男性と1人の女性の患者が喫煙者(5本/日以上)

・7本のインプラント(11.7%)の直径は3.3 mm、44本(73.3%)のインプラントの直径は4.1 mm、9本(15%)のインプラントの直径は4.8mm。 インプラント埋入時、13の補助手術が行われた(サイナス挙上術 9、GBR 4)

・FDPCは、平均13.3±2.7年、10年から18.6年の範囲で機能していた。スクリュー固定は1ケースのみで、他はセメント固定。 カンチレバーは近心は6、遠心は21、近遠心が3ケース。 下顎7、上顎23。14人の患者の対合はインプラント、12人の患者は天然歯。

・11.3年で3.3mmのインプラントが1本破折でロストしたため、生存率は96.2%。インプラント周囲の状態は、良好12人(46.2%)、インプラント周囲粘膜炎7人(26.9%)、インプラント周囲炎7人(26.9%)と診断された。

・9人の患者で補綴物の脱離、アバットメントの破折が1人、スクリューの緩みが1人確認された。

・平均辺縁骨レベルの変化は、ベースラインからフォローアップまで統計的に有意な差はない(1.2mm±0.9から1.6mm±1.7; 95%CI:-0.1 / 0.9; p> .05)。平均PPDは、3.4mm±0.7から3.7mm±0.7に統計的に有意に変化した(95%CI:0.04 / 0.6; p = .02)。BoPに関してベースラインとフォローアップの間に統計的に有意差はない。インプラント周囲炎の7人の患者では、BoPスコアはベースラインの17.9%±12.2からフォローアップの46.4%±46.6に変化した。 1人の喫煙患者の1本のインプラントに排膿が認められた。

CONCLUSION

補綴物の脱離の割合は高いが、カンチレバーの位置に関係なくインプラント生存率は高く、周囲骨の変化も少ない。

 

 

こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
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大阪大学歯学部卒業 歯学博士 松本卓也