2022/05/20
こんにちは。
まつもと歯科院長 松本卓也です。
今月も新しいインプラント歯科論文を抄読いたしましたので掲載いたします。
Invitroにおけるチタン表面で増殖する複数種のバイオフィルムモデルに対する新しいブラッシング溶液の抗菌効果 Title:Antimicrobial effects of a new brushing solution concept on a multispecies in vitro biofilm model growing on titanium surfaces Author:Leire Virto, David Simões-Martins, María Carmen Sánchez, Ana Encinas Mariano Sanz, David Herrera Journal:Clin Oral Impl Res. 2022;33:209–220
PURPOSE
Periotabs®(医療機器クラスI、Bonyf AG、Vaduz、Liechtenstein)は、温水に溶解する錠剤の新しいブラッシング溶液である。主な有効成分は、次亜塩素酸ナトリウム(非常に低く0.02%)の徐放性、抗バイオフィルム特性を備えているニトラジン®である。さらに、硫酸ナトリウム(SLS)を含む高濃度の界面活性剤が含まれている。以前のin vitro研究では、黄色ブドウ球菌、カンジダアルビカンスを含むさまざまなバイオフィルムで有効成分の抗菌および抗真菌効果が報告されている。歯科用インプラント周囲バイオフィルムモデルで、新しいブラッシング溶液の抗バイオフィルム効果と抗菌効果を評価した。
MATERIALS AND METHODS
invitro において、Streptococcus oralis、Actinomyces naeslundii、Veillonella parvula、Aggregatibacter actinomycetemcomitans、Porphyromonas gingivalis、Fusobacterium nucleatumなどの複数種のバイオフィルムモデルを使用した。抗バイオフィルム能力を評価するために、インプラントチタンディスク(Ti-SLA)を1 mlのテスト溶液(1錠を温水に溶解)に2分間浸し、37±1°Cで24〜72時間の嫌気性細菌条件のバイオフィルムの観察を行った。ネガティブ(水)およびポジティブ(0.12%クロルヘキシジン/0.05%塩化セチルピリジニウムマウスリンス(強い殺菌、抗カビ作用をもったカチオン界面活性剤))コントロールで処理されたインプラントディスクを使用し並行して実験を行った。抗菌効果を評価するために、浮遊性細胞と滅菌Ti-SLAディスク上の72時間のバイオフィルムを上記の処理を行った。バイオフィルムの構造は、共焦点レーザー走査顕微鏡(CLSM)と走査型電子顕微鏡(SEM)によって分析した。細菌量は、定量的ポリメラーゼ連鎖反応および浮遊性細胞の培養によって測定した。
RESULTS
テストされた製品は、48時間および72時間後のバイオフィルムの厚さに影響を与え、細菌種の生存率を大幅に低下させる抗バイオフィルム効果を示した。
6つの細菌種、および72時間後におけるバイオフィルムにおいて、特にF.nucleatumとA.actinomycetemcomitansに対して抗菌効果が観察された。
CONCLUSION
テストされたブラッシング溶液は、in vitroにおいて、検証したバイオフィルムモデルに含まれるインプラント周囲の病原体に対し、抗バイオフィルム性と抗菌性を示した。この結果をもってvivoの研究が許可された。
インプラント周囲炎の治療法は確立されておりませんので、新たな薬剤がでることを期待しております。
今後も豊中市の皆様の歯や口腔内の健康維持に寄与出来ればと思います。
こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
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