2022/01/07
こんにちは。
まつもと歯科院長 松本卓也です。
寒い日が続きますね。
休みが明け、仕事や学校が始まっていると思いますが皆様風邪を引いたりはしておりませんでしょうか?
そしてまたコロナが増えてきていますね。
感染対策をして、頑張っていかないといけませんね。
さて先日表題のICEED歯科臨床コースの「歯内療法のコンセプトと診査診断」を受講いたしました。
今回は歯内療法で著名な神戸良と黒瀬尚利先生の講義でした。
皆様「歯内療法」とはどのようなものかはご存知でしょうか?
「歯内療法」とはいわゆる歯の神経治療のことになります。
虫歯が大きくなると歯の神経まで細菌が侵入し、感染を起こします。
それが不可逆的に歯の神経にダメージを与えてしまうと歯の神経をとる歯科治療が必要となるのです。
では皆様。
歯の神経治療の成功率はどれくらいと思われますでしょうか?
「歯科治療で失敗なんてほとんどなく100%近いではないか?」
と思われがちなのですが、特に日本の場合全然違います。
良く出てくる歯科実験では次の様な結果が出ております。
「既根管治療歯」とは歯の神経治療を行った歯のことで
「X線透過像の出現」とは歯の根が膿を持っていることを示し、つまりは歯の神経治療がどれだけ失敗していたかを表しています。
ここから分かるのは下の前歯のみ成功率が6割程度、それ以外は5割~4割程度の成功率となります。
それくらい日本における歯の神経治療の成功率が低いと言うことが分かります。
先生によっては奥歯が神経治療になった時点で日本ではほぼ抜歯になるとまで言われる原因がここにあります。
次に歯の神経治療の世界的な成功率がどうなっているかと言いますと・・・
歯の神経治療をするのが初めての歯で膿がなければ90%、膿があれば80%、
神経の治療をされている場合の再治療の場合は70~80%、さらに歯の根の先が破壊されている場合でも40%となっております。
世界的には歯の神経治療の成功率は状態にもよりますが70~90%で、日本における50%以下と大きな違いがあることが分かります。
この差はどこから来るのでしょうか?
それには歯の神経治療に必要な要件が係わってきます。
歯の神経治療の失敗は細菌感染のよるものです。
よって無菌的な歯科処置が必要になり、ラバーダムという唾液が入らなくする処置が必須となります。
このラバーダムという歯科処置には保険点数がありません。
また可能な限り器具を使い捨てにするというのは費用的に保険治療内で行うのは難しいです。
世界的な歯の神経治療のスタンダードとしてマイクロスコープ(歯科医療用顕微鏡)や
NITIロータリーファイル、マイクロエキスカ、バイオセラミックシーラーを使用し
このような歯科材料は費用的に高額であり、なおかつ歯科治療に時間がかかります。
よってアメリカでの治療費は1根管が10万円ほどで、奥歯であれば30万円~40万円もの費用がかかると言われております。
当院でも精密根管治療は行っており、自費診療で55000円~88000円になります。
それだけ歯をしっかりと残すというのは難しく、まずは神経をとらないですむようにしっかりとメンテナンス治療を行って頂くことが重要かと思います。
皆様頑張ってメンテナンス治療に通って下さいね!
こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
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