インプラント歯科論文抄読会 「大阪府豊中市岡町の歯医者・日本口腔インプラント学会専修医・歯科審美学会認定医・まつもと歯科」

まつもと歯科医院ブログ

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インプラント歯科論文抄読会 「大阪府豊中市岡町の歯医者・日本口腔インプラント学会専修医・歯科審美学会認定医・まつもと歯科」

こんにちは。

まつもと歯科院長 松本卓也です。

今月も新しいインプラント歯科論文を抄読いたしましたので掲載いたします。

 

上顎審美領域における頬舌側インプラントの位置と軟組織レベルへの影響

Title:Bucco-palatal implant position and its impact on soft tissue level in the maxillary esthetic zone

Author:Rudolf Fürhauser, Lukas Fürhauser ,Nikolaus Fürhauser ,Veronika Pohl,Bernhard Pommer, Robert Haas

Journal:Clin Oral Impl Res. 2022;33:1125–1134.

 

PURPOSE

「buccal implant position」という用語は一般的に使用されているが、正確な定義がなく、基準点がない。 この研究の目的は、インプラント周囲炎および審美的失敗に対する主要な影響を考慮し、新しく定義されたエマージェンスポイントを使用して、頬舌的なインプラントのポジショニングと軟組織レベルとの相関関係を見つけることである。

MATERIALS AND METHODS

上顎中切歯または側切歯に片側単冠インプラントを対象とする。

・選択基準

最終的な補綴修復物は経過1年以上である、補綴及び歯肉のデジタル データが利用可能である、 骨移植の有無、埋入時期は様々である。

・歯肉のフェノタイプ

経験豊富な補綴専門医によって、ポケットへの歯周プローブの可視性によって評価された (De Rouck et al.2009)。 収集されたデジタル データ(Trios、3 Shape、コペンハーゲン、デンマーク)は、ラボ スキャナー (D900L、3Shape A/S、コペンハーゲン、デンマーク) を使用して作成されたマスター キャストのスキャンに重ね合わされ、スキャン ボディを使用してインプラントの位置が表示された。 インプラント クラウンが完全なデジタル ワークフローで製造された場合、元のデータ セットは患者の最近のスキャンに重ね合わす。 両方の重ね合わせは、プログラムである 3Shape Implant Studio (3Shape A/S、コペンハーゲン、デンマーク) で実行された。

RESULTS

患者は39人の女性(53%)と34人の男性 (47%)年齢は20~83歳(40±19 歳)。中切歯50例(68.5%)、側切歯23例(31.5%)。インプラント埋入からの期間は12 ~ 78か月(平均25.6±14.0ヶ月)。インプラント埋入時期は抜歯即時埋入34例(46.6%)、遅延埋入39例(53.4%) 。26例にGBR(35.6%)。 18例がThin tpe (24.7%)、31例が中間 (42.5%)、24例がThick type(32.2%) として分類された。24例で、元のデジタル データがスキャン オーバーレイに使用された。49例でマスターキャストが使用された。インプラント周囲の軟部組織の根尖への変位(AD)は0~3.5 mm(0.87±1.64)の範囲で、17本のインプラント修復物で>2 mmである。SIPは 0.2~5.1 mm (2.66±1.64) で、VIPの範囲は0~4.8 mm (2.54± 1.02)。BIAと咬合面(BIA-OP)の角度は、34°から84°(60.02°±9.34) の間であった。BIAは、21例 (62%) で EIDEAL ポイントより唇側を横切り、AD >2 mm はこれにすべて含まれた。ADが0の16 例すべてで、BIA は EIDEAL-p o i n t より口蓋側であった。統計分析では、AD と SIP の間に有意な逆相関が示された (ρ= -.55、p < .001)患者の年齢はADと有意な相関を示した(ρ= .26, p = .029)。インプラント埋入からの経過時間、VIP、およびインプラント傾斜 IA-OP は、AD と有意な相関を示さなかった。 さらに、インプラント埋入の時期(即時対遅延)、GBR、およびフェノタイプは、中切歯と側切歯にADに有意な影響がない。SIPは、水平距離が2 mm未満と2 mmを超える 2 つのグループに分けられた (それぞれ 29 本と 44 本のインプラント)。SIP > 2.0 mm のグループでは、有意にAD が少なかった(p < .001) (図 12)。

CONCLUSION

インプラントが口蓋側に配置されるほど、AD は少ない傾向であった。 インプラント ショルダーの位置は、理想的な E ポイントよりも 2 mm 以上口蓋側に計画する必要がある。 この E ポイントは、将来の計画のための理想的な歯冠の長さを定義するため、インプラント治療計画に有用である。

 

口蓋側よりにインプラントを埋入した方が審美的な補綴物が作りやすいという論文です。

 

今後も豊中市の皆様の歯や口腔内の健康維持に寄与出来ればと思います。

 

こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。

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