歯科用インプラントに関する論文抄読会 「大阪府豊中市岡町の歯医者・日本口腔インプラント学会専修医・歯科審美学会認定医・まつもと歯科」

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歯科用インプラントに関する論文抄読会 「大阪府豊中市岡町の歯医者・日本口腔インプラント学会専修医・歯科審美学会認定医・まつもと歯科」

こんにちは。

まつもと歯科院長 松本卓也です。

今月も新しい歯科用インプラントに関する論文を抄読いたしましたので掲載いたします。

 

スクリュー固定インプラント補綴物におけるインプラントとアバットメントの接続様式の違いによる臨床結果の比較: 5 年間のランダム化比較試験 

TitleClinical outcomes of implant- versus abutment-level connection in screw-retained fixed dental prostheses: A 5-year randomized controlled trial 

AuthorMarco Toia, Andrea Parpaiola, Nicole Stevanello, Mustafa Tattan,Muhammad H. A. Saleh, Andrea Ravidà 

JournalClin Oral Impl Res. 2024;35:230–241. 

 

PURPOSE 

本研究の目的は、スクリュー固定インプラント補綴物を支持するインターナルコニカルコネクションICC)を備えたインプラントのインプラントレベル接続(IL)とアバットメントレベル接続(AL)に関連する5 年間の臨床結果を評価することである。 

MATERIALS AND METHODSRESULTS 

・適応基準:18 歳以上、治療内容を遵守出来る、コントロールされている糖尿病、高血圧がない、口全体のプラークスコア ≤ 25%インプラント治療が必要な無歯部位が 2 つ以上ある。 

除外基準: 無歯顎大きなGBRが必要な症例腫瘍切除に関連した骨欠損、喫煙 (1 日あたり 10 本以上進行性の腎疾患および肝臓疾患、頭頸部領域での放射線療法の既往、化学療法、粘膜疾患(口腔扁平苔癬、表皮剥離治療方針に従わない患者、 臨床医が外科的治療に不適当と判断した患者 

119 本のインプラントを埋入した 50 人の患者が、AL 群または IL 群のいずれかに無作為に割り当てられた。 X線写真(辺縁骨量)と臨床症状(プロービング時の出血、プロービングポケットの深さ、プラークの蓄積、インプラント周囲炎およびインプラント周囲粘膜炎の発生率、補綴物の合併症)が1235 年で収集線形混合モデルを使用して、グループ間の差異を評価した。 

RESULTS 

下顎に66本、上顎に53本の計119本のインプラントが埋入。 ALグループは、61 本のインプラント、平均年齢 65±13.9 歳の患者 25 名(男性 13 名、喫煙者 1 名)。1mmのアバットメントが21症例 、2mmのアバットメント33症例、3mm のアバットメント7症例。 ILグループは58本のインプラント、平均年齢は57.3±9.9歳の患者25名(男性8人、喫煙者3人) 

インプラントの生存率は両グループとも 100% で、すべての患者がメンテナンスに来院。 各グループに 1 人の脱落者。 AL グループは 24名の被験者と59本のインプラントで構成され、IL グループは24人の被験者と56本のインプラントで構成。 

治療から 5 年後、MBL の変化はどの時点でもグループ間で有意差なし。MBLは 0.23±0.64 mm (AL) および0.23±0.29mm (IL) 。プロービング時の出血は 44% (AL) と 45% (IL) (p = .89)。 平均プロービング深さは 2.91 ± 1.01 mm (AL) および 3.51 ± 0.67 mm (IL) であった。 この違いは統計的に有意だが、臨床的には有意差なし。 プラークの存在は、AL グループ (26.3%) と比較して IL グループ (34.4%) でわずかに高かった(p= .06)。 

全体的な技工的、生物学的、および補綴物の合併症の発生率は、両グループ間で同様であった。 追跡期間全体を通じて、インプラント周囲炎を発症したインプラントはない。 

CONCLUSION 

このランダム化比較試験の結果において、健康で部分欠損を有する患者で辺縁骨の吸収量に差がないことを示唆した 

IL 接続グループと AL 接続グループのインプラント間の骨レベルの変化、他のすべての臨床パラメーターは臨床的に同等であった IL 接続では、著しく大きな PD が示された。 ただし、両グループのPD値が健康の正常範囲内である。本研究内でAL 接続の使用が IL 接続と同等であることを示唆している 

 

インプラントアバットメントの着脱が辺縁骨の吸収に関与するとの文献もありましたが、そこまで大きな影響はないのかもしれません。

 

 

今後も豊中市の皆様の歯や口腔内の健康維持に寄与出来ればと思います。

 

こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。

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