こんにちは。
まつもと歯科院長 松本卓也です。
先日抄読しました歯科インプラント文献を紹介いたします。
CBCTから得られた骨微細構造がロボット支援インプラント手術の精度に及ぼす影響:後ろ向き研究
Title:Effect of Bone Microstructure Derived From CBCT on the Accuracy of Robot- Assisted Implant Surgery: A Retrospective Study
Author:Wenxi Dong, Yuchen Zheng, Linhong Wang, Yuanna Zheng, Xulan Yang Liheng Shen, Fan Yang
Journal:Clinical Oral Implants Research, 2025; 36:673–682
PURPOSE
ロボット支援はヒューマンエラーを最小限に抑えるのに役立つが、手術の歯科用インプラント手術の各ステップでエラーが発生する可能性があり、その中でもロボットアームの位置決めと動作が最も直接的な誤差源となる(Chen et al. 2023)。人間と異なり、ロボットは触覚フィードバックが限られており、例えば、密度や骨梁構造のばらつきなど、骨の不均質性は歯科用インプラントのドリリング抵抗を生じさせ、ロボット手術中のずれを増幅させる可能性がある。
本研究の目的は、CBCTから得られる骨微細構造がロボット支援インプラント埋入の精度に及ぼす影響を調査することである。
MATERIALS AND METHODS
本研究では、2023年1月から2023年10月までに浙江省人民病院、南昌大学付属歯科病院、武漢大学歯科病院、上海交通大学医学部付属第九人民病院においてロボットインプラント手術を受けた患者の医療記録を後ろ向きに分析した。
包括基準:(1) 18歳以上で、開口制限がない。(2) 歯科用インプラント埋入部位に、軟組織または硬組織の欠損または病変がない。
除外基準:コントロール不良の歯周炎または全身疾患がある。
合計71名が本研究に登録され、18名は骨移植のため除外され、1名はモーションアーティファクトにより術後画像が不明瞭であったため除外された。最終的に、53本の歯科用インプラント治療を行った52人が研究に参加した。
ロボット支援インプラントシステム(THETA、中国杭州)の位置決めを、シリコーン印象材(Silagum、DMG、ドイツハンブルク)を用いて患者の欠損歯部に装着した。次に、CBCT(Planmeca ProMax、Planmeca、フィンランド、ヘルシンキ)で撮影、口腔内スキャンのデータ取得した。術前の口腔スキャンデータに基づいて、個別の治療ガイドが設計され、装着された。ドリリングと歯科用インプラント埋入の前に、ロボットアームのキャリブレーション、プローブのキャリブレーション、位置決めを行った。
術後CBCTは、術前CBCTと同じパラメータを用いて、術直後に撮影された。
歯科用インプラント周囲1mmを関心領域(VOI)とした。骨微細構造パラメータは、VOIの骨体積(BV)、VOIの組織体積(TV)、骨体積率(BV/TV)、VOIの骨表面(BS)、骨表面率(BS/BV)、骨梁厚(Tb.Th)、および骨梁間隔(Tb.Sp)など自動的に計算された。
RESULTS
部分歯列欠損患者52名(女性37名、男性15名)が参加、平均年齢は34.87 ± 11.85歳(18歳から67歳)。合計53本の歯科用インプラントが埋入された。インプラント精度に関しては、平均角度偏差は2.09°±1.43°であった。プラットフォームの平均全体偏差は0.71±0.33 mmで、垂直偏差は0.34±0.28 mm、水平偏差は0.58±0.30 mmであった。同様に、頂点の平均全体偏位は0.79 ± 0.35 mmで、対応する垂直偏位と水平偏位はそれぞれ0.34 ± 0.28 mmと0.68 ± 0.33 mm。
BS/BVはプラットフォーム偏位、アペックス偏位、プラットフォーム垂直偏位、アペックス垂直偏位、および頂点水平偏位の潜在的な促進因子であることが示された。一方、BV/TVは頂点偏位の潜在的な抑制因子であることが判明、Tb.Thは角度偏位の潜在的な抑制因子である(表3)。
CONCLUSION
ロボット支援インプラント手術において、BS/BVはインプラント偏位と正の相関関係にあり、ロボットによる歯科用インプラント埋入の精度に影響を与える主要な要因である可能性がある。
一方、BV/TVとTb.Thは歯科用インプラント偏位と負の相関関係にある。
歯科用インプラント埋入部位の皮質骨の厚みは、ロボットによる歯科用インプラント手術の精度に影響を与えない。
安全性という意味で常に最良の物が選択出来るよう、日々学んで行きたいと思います!
今後も豊中市の皆様の歯や口腔内の健康維持に寄与出来ればと思います。
今後も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
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