こんにちは。
まつもと歯科院長 松本卓也です。
今月も抄読したインプラント論文を掲載いたします。
Title: 歯周組織とインプラント周囲組織における健康時と炎症時の細菌叢の違い
Periodontal and peri-implant microbiota in patients with healthy and inflamed periodontal and peri-implant tissues
Authors:Long-Fei Zhuang,Rory M. Watt,Nikos Mattheos,Mi-Si Si,Hong-Chang Lai
Niklaus P. Lang
Journal: Clinical Oral Implants Reserch. 2016,13-21
PURPOSE
歯周病患者はインプラント周囲炎のリスクが高いとの報告がある。
また、インプラント周囲組織の細菌叢は健康な状態と病的な状態で差があるという報告があるが、同一患者内で調査した研究は少ない。よって同一患者による細菌叢の違いをみる実験を行った。
MATERIALS AND METHODS
患者 上海第九人民病院(上海校区組合大学に加入)の口腔顎顔面インプラント科で2012.6~2013.4で検診で来られた方。
適応基準 (1)2本以上インプラントを埋入した部分欠損患者
(2)歯周病の既往歴あり
(3)全身的に健康である
(4)事前説明のうえで希望された方
除外基準 (1)無歯顎患者
(2)2週間以上の歯周病に影響あるとされる薬物療法を受けた患者
(3)予防的な抗菌剤やステロイド治療中の患者
(4)登録前の3か月以内に全身的な抗菌治療をうけた患者
チェック項目
Plaque Index, Gingival Index,bleeding on probing (BOP) ,Periodontal probing depth (PPD)
病的な状態の確認のための根尖部レントゲン撮影
分類
インプラント周囲炎 PPD 5mm以上、BOP+、骨欠損+
歯周病 PPD 4mm以上、BOP+、骨欠損+
健全な歯及びインプラント PPD 3mm以下
22人の患者で88か所調査(歯肉縁下、粘膜下に3本のぺーパーポイントを挿入)、香港大学で6つの細菌(T.d.,
P.g.,A.a.,F.n.,P.i.,S.a.)に関してリアルタイムPCRを行い、そのデータに対して統計解析を行った。
RESULTS
被験者 22人の中国人(男10人、女12人)、21~80歳(平均年齢51.9歳)、喫煙者2人、Straumannインプラント(SLA surfice)を使用
DISCUSSION
F.n.はバイオフィルムのコロニー形成の中心的役割。
同一被験者に関して推定した歯周病原菌は健康な歯肉や粘膜下にも存在する。
P.g.とF.n.の感染レベルは主に歯周病に関連し、インプラント周囲炎に関連するものではない。
A.aは病的なインプラント粘膜下や歯肉縁下に関連して存在した。
Club GP 文献抄読会 発表者:松本 卓也 抄録提出日時:平成28年3月18日
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