2020/07/15
こんにちは。
今月も私が抄読しましたインプラント歯科論文を掲載いたします。
異なる長さの歯科用インプラント周囲の放射線不透過性の変化:無作為化臨床試験の5年間の追跡データ Title :Changes of radiopacity around implants of different lengths: Five-year follow-up data of a randomized clinical trial Author:enjamin Sluka, Nadja Naenni, Ronald E. Jung, Thomas Attin ,Patrick R. Schmidlin, Philipp Sahrmann Journal:Clin Oral Impl Res. 2020;31:488–494.
PURPOSE
3年の負荷で長い歯科用インプラントと比較して、短い歯科用インプラントは周囲骨に顕著な放射線不透過性が認められた(Sahrmann et al,2017)。またテスト群はロストの割合が高かった。
補綴から5年後の短い(6 mm、テストグループ)および長い(10 mm、コントロールグループ)の単一ユニット歯科用インプラントのインプラント周囲の骨のX線写真の変化を追跡した。
MATERIALS AND METHODS
患者は無作為に、長さ10 mmの歯科用インプラント(Standard plus SLA; Straumann)(コントロールグループ)と長さ6 mmの歯科用インプラント(テストグループ)がランダムに割り当てられた。重度喫煙者(1日20本以上)、骨造成が必要な症例は除外された。
全ての歯科用インプラントは上下顎の臼歯部に埋入され、10週後にスクリュータイプのメタルボンドが装着された。
全ての患者にレントゲンホルダーがカスタムメイドされ、補綴から1.2.3.5年後に撮影された。
全ての写真はImageJに転送され、グレースケール値はプログラムの[分析]> [測定]ツールを使用して評価された。
RESULTS
短い歯科用インプラントでは最初の4年で4人の患者がロストした。短い歯科用インプラントではグレースケール値がベースラインで80.6±27.5、5年後に83.1±31.1とグレースケール値の経時的な変化は認められなかった。同様に、10 mmの歯科用インプラントは、歯科用インプラント周囲骨密度の大幅な低下を示さず(p = .055)、ベースラインで98.9±32.5、5年間の観察後に92.7±31.3であった。 5年間の観察期間中の変化は、グループ間で有意に異なり、テストグループではΔGSV2.4±19.6で、コントロールでは-6.2±20.2であった。(p = .046)。ロストした歯科用インプラント周囲のGSVの変化は5.0±19.1であった。 性別、喫煙、および歯周炎の既往歴のグレースケール値への影響の可能性についてのテストでは、これらの影響パラメータのいずれにも有意な影響は見られなかった。クラウンとインプラントの比率のみがGSVに大きな影響を与えることがわかった(p <.001)。
CONCLUSION
X線写真評価では、長い歯科用インプラントは、補綴後5年で、短い歯科用インプラント(密度がわずかに高まる)よりもインプラント周囲の骨の放射線不透過性にわずかに強い変化(密度のわずかな損失)を示した。
こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
「まつもと歯科」のホームページはこちら:
「まつもと歯科」の矯正歯科専門ホームページはこちら:
http://www.matsumoto-ortho.jp/
大阪府豊中市中桜塚2-20-12-103
大阪大学歯学部卒業 歯学博士 まつもと歯科
2020/06/29
こんにちは。
まつもと歯科院長 松本卓也です。
少しづつ医院の方は落ち着きを取り戻してまいりました。
大阪や豊中の感染者の数も大分落ち着いておりますし、まだまだ安心は出来ませんが
皆さまも少しづつ平穏な生活を取り戻して下さればと願っております。
さて、先日表題の日本口腔インプラント学会認定研修会に参加してまいりました。
国際会議場での受講だったのですが、かなり大きい会場に少人数で、
マスク着用、換気するため窓の開放、手指消毒の徹底で3密でない状況での
講義となりました。
今回は歯の移植や歯の神経の保存といった歯科用インプラントと関係ない講義や
歯科用インプラントの咬合、歯科用セラミックスの組成、歯科用インプラントの型取りの仕方、
さらには前歯部の歯科用インプラント症例や歯科再生療法、骨造成法など多岐にわたる
講義がありました。
また久しぶりに歯科用インプラント埋入と骨造成の実習も受けて新鮮でした。
何度も受けていますがやはり実習があると楽しいですね。
こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
「まつもと歯科」のホームページはこちら:
「まつもと歯科」の矯正歯科専門ホームページはこちら:
http://www.matsumoto-ortho.jp/
大阪府豊中市中桜塚2-20-12-103
大阪大学歯学部卒業 歯学博士 まつもと歯科
2020/05/21
こんにちは。
まつもと歯科院長 松本卓也です。
今月も歯科用インプラント論文を抄読しましたので掲載いたします。
歯科用インプラントオーバーデンチャーのアタッチメントを違いによる義歯床の変形:クロスオーバー研究
Title :Clinical denture base deformation with different attachments used to stabilize implant overdentures: A crossover study
Author:Moustafa Abdou ELsyad , Fatma Fathe Mahanna , Ahmed Samir Khirallah
Ahmed Ali Habib
Journal:Clin Oral Impl Res. 2020;31:162–172.
PURPOSE
歯科用インプラントオーバーデンチャートは変形により歯科用インプラント周囲で破折しやすい。また下顎インプラントオーバーデンチャーのアタッチメントの違いによる変形に関する研究はないため調査を行った。
MATERIALS AND METHODS
下顎無歯顎患者で義歯の安定が不十分な患者24人に対して行われた。
・適応患者
下顎犬歯相当部に十分な骨量、アングルⅠ級、全てのインプラントアタッチメントを装着するのに十分なスペースがある。
・外科および補綴手順
全ての患者にたいして両側性平衡咬合を与えた総義歯を従来通り作製した。その後、3ヶ月装着し神経筋機構の安定を待った。歯科用インプラントは同じ顎顔面口腔外科医にて1回法で埋入された。インプラント埋入用サージカルステントは義歯を複製して作製した。ヒーリングアバットメント装着後、ティシュコンディショナーを使用し義歯を装着した。3ヶ月後次の3つを6つのグループに分けて順に装着した。(a)バーインプラントオーバーデンチャー(BOD)、(b)テレスコープインプラントオーバーデンチャー(TOD)、および(c)ロケーターインプラントオーバーデンチャー(SOD)。(a)BOD、TOD、SOD、(b)BOD、SOD、TOD(c)TOD、SOD、BOD(d)TOD、SOD、BOD(e)SOD、BOD、TOD(f)SOD、TOD、BOD
・義歯の変形の評価
Fig.3の位置にリニアひずみゲージ(KFG‐1–120‐C1‐ 11L1M2R; Resistance 119.6 ± 0.4%; Gauge length: 1 mm; Gauge factor: 2.08 ± 1%, KYOWA electronic instruments, Japan)を接着した。最大の食いしばり、柔らかい食物(ケーキ)および堅い食物(にんじん)を左側でかみしめる際に計測した。それぞれの計測は3ヶ月のインプラント義歯使用後に行われた。
RESULTS
24人の参加者(12人の男性と12人の女性、48歳~68歳)が調査された。
負のひずみ値は圧縮ひずみを示し、正の値は引張ひずみを示す。
BOD(403.7±306.8μɛ)は、TOD(146.9±131.8μɛ)およびSOD(99.8±75.6μɛ)よりも有意に高い総ひずみを示す。 TODとSODに有意差はない。 ch2は、硬い(390.4±381.6μɛ)および柔らかい(223.5±220.2μɛ)食物を噛みしめる際に最高のひずみを記録した。
堅いものの咀嚼時に変形が大きかった。
CONCLUSION
結論:テレスコープアタッチメントとロケーターアタッチメントは、バーアタッチメントと比較して義歯床の変形が少ないため、2本のインプラント下顎オーバーデンチャーに使用することが推奨される。
こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
「まつもと歯科」のホームページはこちら:
「まつもと歯科」の矯正歯科専門ホームページはこちら:
http://www.matsumoto-ortho.jp/
大阪府豊中市中桜塚2-20-12-103
大阪大学歯学部卒業 歯学博士 まつもと歯科
2020/05/14
こんにちは。
まつもと歯科院長 松本卓也です。
緊急事態宣言の中、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
大阪も少しづつではありますが感染者数が減ってきており、
一時期に比べると落ち着きつつあるのかなという気がいたします。
もちろんここで気を緩めてはいけませんので引き続き感染予防には
気を付けて、不要な外出を避けるようにするべきなのかと思います。
皆さま頑張っていきましょう!
当院も感染予防のため、換気はもちろん、手指アルコール消毒の徹底、
フェイスガード、ゴーグル、防護服の着用、歯科器具の滅菌の徹底、
次亜塩素酸水の噴霧などいつも以上に様々な対応を行っております。
歯科治療や予防歯科は不要なものではもちろんありませんので
皆さまが安心して来院してもらえる環境を作っております。
さて先日日本口腔インプラント学会認定研修会に参加いたしました。
感染予防の観点から今回はウェブ配信にて行われました。
自宅ではなかなか集中して拝聴できないので歯科医院にて受講いたしました。
歯科用インプラントの認定医取得のための研修なのですが、
歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)の話や、歯髄温存療法、歯内療法など
さまざまな分野の講義が行われます。
今回特に興味深かった内容として「にしだわたる糖尿病内科院長 西田亙」先生の
講義内容を紹介したいと思います。
COVID-19はACE2受容体を介して細胞内に入ってくることがわかっています。
これは肺胞上皮細胞に多く存在し、それゆえ重度の肺炎を起こすのではないかと考えられています。
このACE2受容体は唾液腺だけでなく口腔粘膜と舌にもあります。
よってウイルスを舌磨きや歯ブラシ、フロスで除去し口腔内を清潔に保つことが重要である。
またウイルス性肺炎に続発する細菌性肺炎を防止するために、歯周病の治療は必須である。
西田先生の見解ではCOVID-19感染症の予防には口腔清掃が重要であるとのことです。
また、口腔機能が低下すると足腰が弱るというデータを出され
歯を失った場合入れ歯よりも歯科用インプラントを埋入して
他の歯を守り、しっかりと噛める状態を維持するべきである。
また歯を失うと顎の骨も弱くなるので
ますます噛めなくなので注意が必要である。
全然顎の骨の厚みが違うのが分かると思います!
歯科医師でなく内科の先生から口腔内の状態を保つことの重要性が伝えられると
専門性が違うのでより説得力がありますね。
特に糖尿病は歯周病と関連性が高いと言われており、いわゆる医科歯科連携が
必要な病気でもあると思います。
こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
「まつもと歯科」のホームページはこちら:
「まつもと歯科」の矯正歯科専門ホームページはこちら:
http://www.matsumoto-ortho.jp/
大阪府豊中市中桜塚2-20-12-103
大阪大学歯学部卒業 歯学博士 まつもと歯科
2020/04/13
こんにちは。
まつもと歯科院長 松本卓也です。
4/7に緊急事態宣言が出て、外出を控えておられる方が多いかと思います。
「まつもと歯科」では一医療機関としてスタッフ一同感染対策を十分に行いながら
日々患者様の歯科治療にあたっております。
皆さまのご不便がないよう、当歯科医院としては出来る限りのことをしていければと
思っております。
皆様のご安全をお祈り申し上げます。
さて先月ですが日本口腔インプラント学会認定研修会を受講してまいりました。
これから7か月間研修を受け、日本口腔インプラント学会の認定医を取得できるよう
頑張っていこうと思っております。
こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
「まつもと歯科」のホームページはこちら:
「まつもと歯科」の矯正歯科専門ホームページはこちら:
http://www.matsumoto-ortho.jp/
大阪府豊中市中桜塚2-20-12-103
大阪大学歯学部卒業 歯学博士 まつもと歯科