2022/09/16
こんにちは。
まつもと歯科院長 松本卓也です。
今月も新しいインプラント歯科論文を抄読いたしましたので掲載いたします。
即時埋入と早期埋入の審美領域におけるインプラント治療結果の比較。1年間のRCT研究。
Title:Immediate implant placement vs. early implant treatment in the esthetic area. A 1-year randomized clinical trial
Author:Algirdas Puisys、Viktorija Auzbikaviciute、Egle Vindasiute-Narbute、Mindaugas Pranskunas、Dainius Razukevicus、Tomas Linkevicius
Journal:Clin Oral Impl Res. 2022;33:634-655
PURPOSE
正常な歯槽骨を有する単独の上顎前歯インプラントの審美結果に対する、インプラントの位置と埋入時期の影響を評価すること。
MATERIALS AND METHODS
・この研究は、2018.06.01 から 2020.02.11 まで個人開業クリニックで実施された。
・上顎前歯 (切歯または犬歯) の欠損を示す患者 (18 歳以上)、抜歯する歯の歯肉退縮がない、隣接する前歯の歯槽骨に欠損がない、隣接する歯にインプラントがない、唇側の歯槽骨に損傷なし、非侵襲的な抜歯、単独のインプラント埋入。
・Deep biteの患者、全身疾患 (糖尿病、骨粗鬆症)、または ヘビースモーカー (1日10 本以上) の被験者は除外。
・歯の非侵襲的な抜歯に失敗した場合、インプラント埋入後、インプラントの初期固定 (少なくとも 25 Ncm) がない場合も、除外。
・試験群(抜歯即時インプラント)
直径3.3mm、長さ12~14mmのStraumann BLT インプラント (Straumann Bone Level Tapered、Roxolid ®、SLActive ®) を埋入。初期固定(25Ncm以上) を確認した。頬側骨壁とインプラントの隙間には、径0.5~ 2mmの同種海綿骨顆粒 (maxgraft®、botiss) を添入。CTGを上顎結節領域から採取し、6-0 ポリプロピレンモノフィラメント縫合糸で固定。プロビジョナル(NCテンポラリーアバットメント、Institut Straumann AG)を15Ncm でインプラントに固定した。咬合はさせない。
・コントロール(早期埋入)
対照群では、抜歯時にCTG を同様に行った。患者は部分床義歯を装着し、10日後、抜糸した。 6 週間の治癒後、直径 3.3 mm、長さ 12 ~ 14 の Straumann BLT インプラント (Straumann Bone Level Tapered、Roxolid ®、SLActive ®)を埋入した。GBRは0.5~2mmの同種海綿骨顆粒 (Maxgraft ® Botiss Biomaterials) を使用し、スクレーパー (Micross、Meta、Itlay) を使用して周辺領域から採取された自家骨と1:1の比率で混合した。コラーゲン膜 (Jason 膜、Botiss Biomaterials) を、固定ピン (titan ピン、Botiss Biomaterials) で固定した。治癒の4ヶ月後、2次手術を行い、15Ncmで、スクリュー固定の暫定クラウンをインプラントに装着した。2 か月後、オープントレー法によるシリコン印象採得を行い、Ti ベースを使用したスクリュー固定ジルコニアベースの補綴物を装着した。
・PES には 7 つの変数が含まれ: 近心乳頭、遠心乳頭、軟組織レベル、軟組織のカントゥア、歯槽隆起、色、質感。生存率と成功率、プロビジョナル レストレーションの切断後の出血、プロービング深度 (PD)、プロービング時の出血 (BOP)、およびプラーク インデックス (PI)を測定。
評価フェーズは、T1 は抜歯前、T2 (ベースライン) はインプラント埋入時、T3 は最終補綴物の装着時、T4 は装着後の 1 年間のフォローアップ時。
RESULTS
50人の患者 (1グループあたり25人) が、上顎前歯部にインプラントを受けた。1 年間の追跡期間中、インプラントの生存率100%、リコール率 100%。患者の年齢、性別、インプラントの位置と長さ、および歯肉のバイオタイプに関して、グループ間で違いは観察されなかった。両方のグループ内で、PES は時点 T4 よりも時点 T3 で統計的に有意に低かった。試験群では、PES は T4 で 12.8 ± 1.19 と比較して T3 で 12.4± 1.32 であった (p< .001)、対照群の PES は T3 で 11.9 ± 1.3 対 T4 で 12.5 ± 1.36 であった (p< .001) 。グループ間で PES に統計的に有意差はなかった (p= .362)。統計的に有意な差は、T4 での遠心乳頭でのみ観察され、試験群で優れた結果を示した。
抜歯から最終補綴物までのトータルチェアタイムは、グループ間で有意差があり (p< .001)、試験群では、対照群 (平均 259 分 ± 15 分) と比較して、半分の時間 (平均 127 分 ± 13 分) しか必要なかった。抜歯から最終補綴までの平均治療期間は、試験群で4ヶ月、対照群で8ヶ月。
CONCLUSION
この試験の範囲内では、両方の治療プロトコルは、1 年間の追跡調査後に PES >12 という優れた審美的結果をもたらした。インプラントの即時埋入は、治療時間を短縮し、患者ごとの外科手術の回数を減らし、患者の利便性を向上させるという利点がある。
抜歯即時インプラントは成功率がわずかに下がると言われておりますが、治療期間、手術回数軽減等のメリットがあります。
私もメリット、デメリットを考え、インプラントの手術術式を選択しております。
今後も豊中市の皆様の歯や口腔内の健康維持に寄与出来ればと思います。
こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
「まつもと歯科」のホームページはこちら:
http://www.matsumoto-dentalclinic.jp/
「まつもと歯科」の矯正歯科専門ホームページはこちら:
http://www.matsumoto-ortho.jp/
2022/09/09
こんにちは。
まつもと歯科院長 松本卓也です。
先日当院の歯科衛生士である北庄司が、私が認定医である日本歯科審美学会の行うホワイトニングコーディネーターの資格試験に合格いたしました。
北庄司は勉強熱心で歯科衛生士業務はもちろん、様々な歯科研修に参加したり、常に頑張ってくれております!
ホワイトニングは歯にダメージを与えずに、白い歯になれるためにとてもお勧めの歯科処置になります。
歯が白いだけで笑顔のイメージが大きく変わるので興味がある方は是非ご相談ください!
今後も豊中市の皆様の歯や口腔内の健康維持に寄与出来ればと思います。
こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
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2022/09/08
皆様こんにちは。
豊中市岡町中桜塚の歯医者「まつもと歯科」院長 松本卓也です。
少し涼しくなりつつあるのかな・・・と思うと暑かったり・・・
豊中も変な気候が続きますね。
私は気候は関係ないですが40肩を発症して、歳を取ったなと改めて感じております。
皆様、姿勢にも気を付けましょうね。
さて先日表題のCLUB GP 経営者ミーティングに参加してまいりました。
これは各開業歯科医師が各医院の取り組みを供覧し、互いに高め合うという趣旨のミーティングになります。
毎回東京で開催され、ここ数年見合わせておったのですが、今回参加することにいたしました。
ここ数年、歯科界にもデジタル化の波は押し寄せており、もつもと歯科でも歯科用口腔内スキャナーの導入、保険証のオンライン資格確認の導入などデジタル化は今後必須と考えております。
またペーパーレスに関しても同様に歯科界でも重要な議題の一つになっていると思います。
このようなデジタル化にしっかり取り組んでいる歯科医師である江本先生の発表は大変面白く、勉強になりました。
また歯科医院にの仕事には歯科治療以外にも沢山の雑務があるのですが、その管理というのは大変煩雑で、しかも皆の意識を統一するのはとても難しいです。そのあたりをNotionというソフトを使用して、スタッフ皆で管理していくという業務に取り組んでおられる佐藤先生の話もすごく参考になりました。
またまつもと歯科でも導入を検討中なのですが、自動精算機についてもその善し悪しについて議論が行われました。
もう一つの議題として周産期医療の進展により救命率が進展したおかげで乳幼児の救命率が向上したのですが、在宅における口腔内ケアを担う歯科医師が少なく、それを歯科医院で取り組まれている寺嶋先生の話は、とても心に響きました。
最後に今井先生のSNSに関する取り組みは面白く、参考になりました。
臨床に関する考え方は全く違うのですが、逆にだからこそ今井先生の歯科医師として、人間として、院長としての考え方は深く、考えさせられました。
またせっかくなので前日の土曜日には2軒の歯科医院見学も行ってまいりました。
両歯科医院ともチェア台数15台以上の大型歯科医院で当歯科医院とは違うのですが
歯科医院、歯科スタッフの動き、院長先生の考え方をうかがうだけでも色々と参考になりました。
宿泊して勉強会に参加するのは久しぶりですので、色々な先生とのディスカウントがとても刺激的でした。
また来年も参加してきたいと思います。
今後も豊中市の皆様の歯や口腔内の健康維持に寄与出来ればと思います。
こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
「まつもと歯科」のホームページはこちら:
http://www.matsumoto-dentalclinic.jp/
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2022/08/26
皆様こんにちは。
豊中市岡町中桜塚の歯医者「まつもと歯科」院長 松本卓也です。
豊中もまだまだ暑いですね。
コロナ感染者も相変わらず多いので、マスクを手放せないですが、皆様頑張っていきましょう!
さて先日、表題のICEED歯科臨床コース受講(インプラント)を受講しました。
歯科用インプラント治療の基本的な内容であったのですが、いつもながらエビデンスのしっかりした面白い内容でした!
歯科用インプラントは種類によっては被せものが入ると周囲骨が吸収を起こします。
それ自体はインプラント周囲炎と違い病気ではないのですが、やはり歯槽骨の吸収は望ましいことではありません。
インプラントとインプラントアバットメントの接合様式によっては歯槽骨の吸収が抑えられますので、そのような様式の歯科用インプラントを推奨されていました。
また、当院と同じで安全なインプラント治療のため、サージカルガイドの使用を推奨していました。
他には、インプラント周囲の粘膜が分厚いほうがインプラント周囲炎に抵抗性があること、
インプラントとアバットメントの接合様式がスクリュー固定の方がセメント固定に比べて
インプラント周囲炎を含めた偶発症のリスクが低いこと、
歯科用インプラントの埋入位置が隣在歯や隣在インプラントと一定の距離が必要なこと、
同様に歯科用インプラントは歯槽骨内に埋入が必要で、唇側に骨幅が必要であり、
それがないとインプラント周囲炎や歯肉退縮のリスクが上がること、
歯科用インプラントを用いるか、ブリッジを選択する際に5年では有意差がないが
8年後以降で見ると特に失活歯(神経が死んだ歯)では有意に破折のリスクが上がり
問題が出ることが多いなどの話をされていました。
基礎的な話もエビデンスがしっかりしていると文献を見るだけで面白いですね!
今後も豊中市の皆様の歯や口腔内の健康維持に寄与出来ればと思います。
こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
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2022/08/23
皆様こんにちは。
豊中市岡町中桜塚の歯医者「まつもと歯科」院長 松本卓也です。
豊中もまだまだ暑いですね。
熱中症に気を付け、しっかり水分を摂りましょう!
さて先日、大阪インプラント研究会の定例会「全身を考えたインプラント治療について」を受講して参りました。
前半は昭和大学医学部の砂川正隆教授による歯科講義でした。
主に歯科治療で用いることが出来る漢方薬についての講義で、当院では使用していなかったので大変勉強になりました。
漢方薬は一般的に薬と言われる西洋薬と違い、天然の生薬を使用し、
その生薬が、元来備わった自然の治癒力を高め、病気を治すというもので、医科でも漢方を出される先生が多くなっています。
歯科で保険で使用できる漢方薬はわずか11種類だけなのですが、良さそうなら導入してみようかと思いますので、またご報告いたします。
後半は歯科医師の椋梨兼彰先生の「歯科診療に有効な東洋医学(漢方・鍼灸)について」という歯科講義でした。
鍼灸に関しては歯科医師にも可能な診療行為なのですが、これまで数度しか実習したことがなく、個人的に周りの歯科医師にも行っている先生がないのでこれまで全く勉強してこなかった歯科分野になります。
正直、先日の話を聞いて早速やろうという感じではないのですが、患者さんによってはとても有効な治療法になりうるのかなとは感じました。
鼻閉や唾液の分泌障害、診療に対する恐怖心が強い患者さんに、鍼灸を用いて歯科診療をされているスライドを見せていただき、とても興味深かったです。
私が今まで修得してきた歯科診療以外にも、様々なアプローチで歯科診療は行われており、今後も常に学び続けていきたいと思っております。
今後も豊中市の皆様の歯や口腔内の健康維持に寄与出来ればと思います。
こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
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